「ギヤをあげる」

 冬になると各地で行われるマラソンや駅伝のテレビ中継が行われる。選手たちは走路の終盤にペースアップする。
 解説者や、実況者は「ギアを上げてきました」と。

 自動車、オートバイに乗っている人間はあまり「ギヤを上げる」と言う表現はしないが、シフトアップを意味する言葉なんだろうと理解する。

「ギヤをあげる」を自分なりの解釈で表現したいと思い、後輩からの一言でアイデアが浮かんだ。「あなたにあげるって感じじゃないですかねえ」それだ!

 Vespaのレースに出場する車両を製作する事に。ミッションはET3のクロスミッションを組み込む。レース仲間から、クラスターギアが3,4速が1T少ない部品をもらうことに。

「ギヤをあげる」

「いいの?3,4ショートでしょ」

「5速にしたから」

といった事にとにした。「GEAR」なので「ギヤ」では無く「ギア」なのだと思うが、なぜか日本語では「ギヤ」と表記されている。

 

2024.1.7

 

 

ベスパのある風景 飯塚隆行事務所