XS-1のオーナーであれば、キャブレターのフロートチャンバーをあけ、フロート周りの点検調整や、各バイパスに溶剤を注入し、ジェットリーマー等でゴシゴシやる程度のことは、やっているだろう。スロー系が、何となくおかしいなど、軽度のトラブルなら、これで直ることもある。 もう、ここまでくると、プロの手を借りないとどうにもならない。プロといっても、オートバイ屋さんに、バタフライのシャフトの隙間を埋められるわけもなく、キャブレターのプロに、相談した。 待つこと一ヶ月。サクションカバーと、フロートチャンバーをサンドブラスとされ、メインボディーが、ぴかぴかになったXSのキャブレターに再会する。一目見て、プロの仕事に感動した。注文の段階で、認識していなかった部分の不具合まで直してもらっていた。XSのキャブレターはメインブロックが、亜鉛合金で、フロートチャンバーがアルミ合金のため、ねじに引っ張られて、ブロックが歪むらしい。私が気がつかない部分であったが、点検し、修正されていた。また、私がしくじった、へたくそなヘリサートも修正されていたようだ。一番感動したのは、走行中にチョークレバーを無くしてしまったため、アルミの板で自作したチョークレバーを、付けておいたが、位置的な問題や固定の不具合も、カラーを使用して修正されていた。その他バランスパイプの樹脂製のエルボーを樹脂で固めてもらうなど、各部に細かい配慮と高い技術が、現れていた。 翌日、キャブレターを取り付け、一ヶ月ぶりにXS-1を動かし、暴力的な加速と、スローが安定したことは、言うまでもないだろう。 |