「きれいな人のそばで酒を飲んでいると眠くなる習性があるみたいでね」「帰ってからちょっ
とだけ仕事をしないといけないし」 「ホントは、もっと眠たくなりに行くんじゃないの」 「それもいいね」「マー坊、またね」 坂本のそばで、モジモジしていた征雄が 「今度はいつ来るの」 「そうだねえ。いつだろうねえ。でも、次はおみあげは無いかもしれないよ」 「あああ」征雄は後ろに立っている由希子にもたれかかった。由希子は征雄の肩に両手を乗 せて「今度はあんたが先生におみあげをあげるんでしょ」 「おおお」征雄は更にのけぞった。 「じゃあね」店を出て行く坂本に、征雄は黙って手を振った。 |
目次. 第二章へ .55.56.57.58.59.60.61.62.63.64.65.66.67.68.69.70.71.72.73.74.75. .76.77.78.79.80.81.82.83.84.85.86.87.88.89.90.91.92.93.94.95. |
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